一人暮らしは自分の自由な生活ができて気楽な印象がありますね。ですが、食生活においては好きな物だけを食べる傾向があり野菜不足になりがち…現に現代人は70g程度野菜を摂取不足です(参照:令和元年「国民健康・栄養調査」の結果より)。
野菜不足なら野菜ジュースで補えば良いようにも思いますが、実際のところ野菜ジュースの摂取で野菜不足は解消できるのでしょうか。
この記事では、一人暮らしの食生活で陥りやすい野菜不足を、野菜ジュースの摂取で解消できるのかまとめています。
おすすめの野菜ジュースもピックアップしているので、野菜不足が気になる方や野菜ジュースを飲もうか迷っている方はぜひ参考にしてください。
結論:野菜ジュースのみの野菜不足解消は難しい!
日本で厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取量は、350gです。これは、食材としての野菜を目安にした量で、実際に食べてみるとなかなかのボリュームがあります。
野菜ジュースの中には、一日分の野菜や野菜○g分の食物繊維などとパッケージに掲載しているものも目にすることがあることでしょう。
しかし、野菜ジュースは製造過程で加熱処理を行うことや、野菜に含まれる酵素や食物繊維が取り除かれてしまうため、パッケージの文言を鵜呑みにはできません。
このような理由から野菜ジュースのみで野菜不足を解消することはなかなか難しく、コーヒーやお茶に比べてビタミンやミネラルを多めに摂取できるといったポジションでとらえておくのが良いしょう。
参照:野菜、食べていますか? e-ヘルスネットより
野菜ジュースだけはダメな理由、デメリット
普段の食事に+野菜ジュースだけでは、なかなか野菜不足の解消はできません。野菜ジュースだけではダメな理由とデメリットについて確認していきます。
野菜の栄養がすべて摂取できるわけではない
野菜ジュースは、お茶やコーヒーに比べればビタミンやミネラルといった栄養素を含んでいますが、野菜を食べたときと同じ栄養素が摂取できるわけではありません。
製造過程で失われる栄養素が意外と多くあり、皮や葉の部分の栄養素までは含まれないからです。
皮ごと食べる野菜や根っこの部分まで食べる野菜を食べたときを考えると、野菜ジュースだけではすべての栄養素は摂取できないといえます。
糖分やカロリーの摂りすぎになる
野菜ジュースには、ジュース自体の味を調えるために甘味料やほかのフルーツが加えられているため、糖分やカロリーが高めの傾向があります。
野菜の代わりに野菜ジュースを摂取する場合は、糖分やカロリーが野菜を食べたときより高くなりやすく結果的に太ることもあります。
栄養バランスを整えるために飲んでいたはずが、野菜ジュースに頼りっきりではかえって栄養バランスの偏りを招くことにもなりかねません。
侮るなかれ!野菜ジュースの効果、メリット
野菜ジュースは、普段の食事の補助として飲む場合、不足しやすい栄養素を補うことに優れています。
野菜ジュースに含まれる栄養素の中には、ジュースにすることで吸収率がアップするものも含まれています。
ここでは、野菜ジュースの効果やメリットに着目していきましょう。
ビタミンやミネラル、一部の栄養素の補給が可能
野菜を搾汁し加熱処理を行うとビタミンCや食物繊維は失われるものの、加熱に強い栄養素は効率的に摂取できます。
例えば、カルシウムやカリウムなどのミネラル類、野菜の色素のカロテノイド、リコピンやベータカロテンはジュース内に残るため、野菜ジュースを飲むことで補給することが可能です。
吸収率の上がる栄養素がある
リコピンやベータカロテンは、生の野菜を食べるよりもジュースに加工した方が吸収率はアップします。
普段の食事の中でトマトやニンジンなどをあまり食べないか、苦手な方は野菜ジュースの方が効率よく摂取できるでしょう。
参照:野菜ジュースのホント!より
体調不良、食欲がないときは取り入れやすい
体調不良や食欲がないときは、野菜ジュースの方が口に合うことがあります。特に、固形物を摂れない場合は野菜ジュースの方が良いケースもあるでしょう。
また、疲れているとき、体力の消耗が激しいときにも適度な甘さや野菜の味を感じられる野菜ジュースは飲みやすい傾向があります。
長期間保存、いつでも手軽の摂取できる
野菜ジュースのほとんどは長期間保存することができます。常温で保存できるため、有事の際の常備品としても適しているでしょう。
また、ストックしておけばいつでも手軽に栄養補給できるのも野菜ジュースのメリットです。
一人暮らしの野菜ジュースとの上手な付き合い方
野菜ジュースのメリット・デメリットを踏まえ、一人暮らしに最適な付き合い方を考えてみました。
不足しやすい栄養素を補給する意味でも上手に付き合っていきたいですね。一人暮らしで野菜不足を感じている方はぜひ参考にしてください。
砂糖や食塩など不使用の野菜ジュースを選ぶ
野菜ジュースの中には製造過程や味の調整のために、砂糖や食塩を含んでいるものがあります。
栄養補給のために野菜ジュースを飲むなら、砂糖や食塩を含まないジュースがおすすめです。
普段の食生活の中でどれほど砂糖や食塩を摂取しているかわからない場合は重要なポイントになり、野菜ジュースによる砂糖や食塩の過剰摂取を避けることができます。
1日1本(200ml、コップ1杯程度)を目安にする
1日あたり紙パックなら1本200ml程度、コップで飲むなら1杯程度が一応の目安になります。
食事の際にコップ1杯プラスするような感覚で飲むと良いでしょう。
食事の補助に飲む
栄養バランスを考えると、食事は野菜も肉・魚も食べることが望ましいです。ですが、毎食実行することが難しいので、食事の補助として飲むようにしましょう。
どちらかというと普段の水分補給時に飲むのではなく、1日3食の食事の中のどこかでコップ1杯程度飲むのがおすすめです。
一人暮らしに野菜不足対策に飲みたい野菜ジュースおすすめ4選!
一人暮らしの方が野菜不足対策に飲みたい野菜ジュースはどんな商品が良いでしょうか。
スーパーやコンビニで買えるおすすめの野菜ジュースをピックアップしたので、ぜひ飲んでみてください。
カゴメ 野菜一日これ一本
カゴメ 野菜一日これ一本は、スーパーはもちろんコンビニでも購入しやすい商品です。
30品目の野菜350gから製造されているほか、砂糖や香料、栄養強化剤などは不使用なので安心して飲めるほか、野菜本来の美味しさと栄養を補給できます。
食物繊維・カルシウム・カリウム・ビタミンA・リコピンなどが代表的な栄養素です。
伊藤園 1日分の野菜
伊藤園 1日分の野菜も、スーパーやコンビニで購入しやすい野菜ジュースで、1本に野菜350gを使用しています。
ビタミンC、β-カロテン、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどを効率的に摂取できるほか、賞味期限が9か月と長いことが特徴です。
キリン 無添加野菜 48種の濃い野菜
キリン 無添加野菜 48種の濃い野菜は、トマトを中心に48種類の野菜を使用した野菜汁100%のジュースです。
ほかの野菜ジュースに比べてトマトを中心にしているので好みが分かれるかもしれませんが、カリウム、β-カロテン、リコピンなどを補給できます。
1000mlの大パックもあり、常備しておきたい場合にも良いでしょう。
世田谷自然食品 毎日の健康習慣 十六種類の野菜
世田谷自然食品 毎日の健康習慣 十六種類の野菜は、16種類の野菜を使った1本あたり160mlの缶ジュースで、ほかの野菜ジュースに比べて少なめの量でありながら、通販売上は日本一のロングセラー商品です。
甘味・酸味・旨味のバランスが良く、加工用のトマトを使用しているためリコピンの含有量が他の商品の2~3倍と多いことが特徴です。
野菜ジュース以外の一人暮らしの野菜不足対策
野菜ジュースを生活に取り入れた栄養補給は手軽で便利ですが、できれば野菜ジュース以外の野菜不足対策もしておきたいところです。
料理があまり得意ではなくても取り入れられる、一人暮らしの野菜不足解消対策を紹介します。
汁物の具材に野菜を使う(味噌汁・豚汁・お鍋など)
普段からあまり自炊をしない方は、汁物の具材に野菜をプラスすることをおすすめします。
例えば、みそ汁、豚汁、お鍋などは野菜を取り入れやすく、手の込んだ調理の必要がないので、ザクザク切った野菜を入れるだけでもOKです。
冷凍保存しておく
一人暮らしの場合、キャベツや大根など大ぶりの野菜は腐らせてしまうことが多いですね。
そんなときは、野菜を切って冷凍しておくことがおすすめです。
例えば、キャベツや大根は買ってきたその日のうちにカットして冷凍しておけば、加熱調理するだけですぐ食べられます。
購入する際も半分カットされたものよりも、まるまる1個(本)買って冷凍しておく方が安くあがりますよ。
また、包丁の扱いに不慣れな方は、冷凍野菜を取り入れるのもありです。かぼちゃ・さといも・ブロッコリー・アスパラ・ミックス野菜など豊富な種類が揃っているので、ぜひ試してみてくださいね。
外食時はなるべく野菜中心のメニューを選ぶ
外食する際はなるべく野菜が多いメニューを選びましょう。
ついつい肉や魚のメニューを選んでしまいますが、野菜がたっぷり入ったタンメンや五目あんかけ系、和食、カレー、シチューなどは、意外と野菜を多く摂取できますよ。
まとめ
今回は、一人暮らしにおける野菜不足解消のための野菜ジュースとの付き合い方を紹介しました。
野菜ジュースは、ネーミングのイメージからも、これさえ飲んでおけば野菜不足は心配ないような気がしますが、実際のところは栄養補助として摂取することが望ましいものです。
飲むサプリのような感覚で摂取することで不足しやすい栄養素を補えるので、1日1本もしくはコップ1杯程度を目安にしていきましょう。
また、野菜不足が気になる方は、お弁当や外食の際にも野菜が多いメニューを取り入れることや、野菜を冷凍して自炊するなど少しの工夫をしてみてください。
野菜ジュースと野菜の多い食生活により、一人暮らしでも野菜不足を解消することができますよ。